この記事でわかること
- 住宅価格はこれから下がる可能性があるのか?
- 金利上昇への不安と、冷静な捉え方
- 「今すぐ建てる」が正解とは限らない理由
- 自分たちにとっての「建て時」の見つけ方
- 判断の前に考えるべき準備項目とは?
「今って建て時ですか?」という質問に、どう答えるか
住宅相談をしていると、よく聞かれるのがこの問いです。
「価格が上がっていると聞くし、でも家賃ももったいないし…」
そんな迷いを抱えて、相談に来られる方が少なくありません。
でも結論からいえば「今が建て時かどうか」は、人によって違う、というのが私の考えです。
もっと正確に言えば、「相場」ではなく「自分たちにとっての建て時」をどう見極めるか、がカギなんです。
住宅価格は、下がりにくい時代へ

2024年から続く流れとして、住宅価格は全国的に上昇傾向が続いています。
その背景には、次のような理由があります。
- 建築資材や人件費の高騰
- ウッドショック・物流コストの高止まり
- ZEH(高性能住宅)義務化に伴う仕様アップ
- 都市近郊の土地価格上昇
- 外国人投資家の不動産参入の加速
このような複数要因が重なり、「もう少し待てば安くなるだろう」は今のところ期待しにくい状況です。
一方で、「価格が上がるから今すぐ建てた方がいい!」という考え方も、決して鵜呑みにすべきではありません。
「金利が上がる前に急ぐ」は正しい判断?
もう一つよく聞くのが、「住宅ローンの金利が上がる前に…」という焦り。
確かに2024年には日銀のマイナス金利政策が終了し、これから徐々に金利が上がっていく可能性は否定できません。
実際、金利1%と2%では、35年ローンで数百万円の差が出るケースもあります。
ただ、それは金利の数字だけを見ればの話。
重要なのは、「返していける金額の上限」と、それに対するご家庭のライフプランとのバランスです。
焦って建てた結果、無理なローン返済に苦しむ... それでは本末転倒です。
今すぐ建てるより、「準備を始める」のが正解
私がいつもお伝えしているのは、「今、建てるべきか?」ではなく「今こそ、準備を始めるにはいいタイミングですよ」ということ。
たとえば、こんなことを整理しておくと、判断にブレがなくなります。

- 家族の将来設計(子どもの進学、転職、親の介護など)
- 賃貸住宅の契約更新や転勤の予定
- 頭金や資金計画の見通し
- 希望するエリアの土地相場や流通状況
- 必要な部屋数や延床面積のイメージ
- 断熱・耐震など、家に求める性能の優先順位
これらを今のうちに整理しておくだけでも、「いざ動くとき」に迷いが減り、自信を持って判断できます。
私自身、マイホームを3回建てて分かったこと
私はこれまでに、鉄骨・木造あわせて3回家を建ててきました。
それぞれのタイミングで、「今が建て時だったのか?」と聞かれたら、答えは「違ったかもしれない」です。
でも大切なのは、「自分たちにとってのベストなタイミングを選んだ」という納得感。
焦らず、必要な準備をしたうえで動けたからこそ、後悔のない選択ができたと思っています。
よくあるご質問
- 今建てたら、あとで損しませんか?
- 住宅価格が下がる保証はなく、むしろ上昇の傾向です。損得よりも、ご家族の状況に合っているかが判断基準です。
- 金利が怖くて動けません…
- たしかに金利は要注意ですが、収入や生活設計とセットで考えることが大切です。資金計画の相談も受けています。
- 子どもが小さいうちに建てたいけど、迷っています
- 教育費との兼ね合いなども含めて、一度全体を見渡して整理してみるのがおすすめです。一緒に考えるお手伝いができます。
「いつ建てるべきか」で迷ったら、まずは一度、話してみてください
住宅のマイスター日進・名東店(株式会社ホームリアライズ)では、「今すぐ建てましょう」なんてことは絶対に言いません。
でも、「建てどきは、こう考えると整理しやすいですよ」という視点はご提供できます。