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家づくりにかかる全費用をリストアップ!建物本体以外の「諸費用」を見落とすな


こんにちは。住宅のマイスター日進・名東店の代表・宮地覚です。

これまで大手ハウスメーカーで27年間勤務し、延べ7200組以上のご家族の住宅相談に携わり、330組のお客様の家づくりを実現してきました。元ハウスメーカー最年少店長として現場に立ってきた経験と、私自身が鉄骨住宅と木造住宅を合わせて3回もマイホームを建築した経験を活かし、本当に必要な家づくりのアドバイスをしています。

今回お伝えしたいのは、多くの方が見落としやすい「家づくりの総費用」についてです。特にハウスメーカーから提示される建物本体価格だけを見ていては、後々大きな予算オーバーや返済不安に直面することになります。この記事では、家づくりにかかる全ての費用を詳しく解説し、安心した家づくりのための「処方箋」をお示しします。

建物本体価格だけでは足りない理由

多くの方が家づくりを検討する際、ハウスメーカーから提示される「建物本体価格」に目が行きます。しかし、実際に家を建てて住める状態にするまでには、この本体価格には含まれない様々な費用が発生します。

ハウスメーカーの営業スタッフも、自社の提案を前向きに検討していただくため、初期段階では本体価格を分かりやすく提示する傾向があります。その結果、お客様が想定していなかった費用が契約後に明らかになり、「こんなにかかるなんて聞いていなかった」というトラブルが生じるのです。

実は、家づくりの総費用は、建物本体工事費が70~80%を占め、それ以外に別途工事費が10~20%、そして見落とされやすい諸費用が5~10%の構成となっています。つまり、総費用の15~30%が建物本体以外にかかるということです。

総費用が3000万円だとしたら、450万円~900万円が建物本体以外の費用として必要になる計算です。この額を後から請求されたら、多くのご家族が返済計画の見直しを迫られることになります。

家づくりの費用を3つのカテゴリーで把握する

家づくりにかかる費用を正確に把握するために、費用を3つのカテゴリーに分類して考えることが重要です。各カテゴリーの特徴を理解することで、予算管理がぐんと楽になります。

A. 建物本体工事費とは

建物本体工事費は、家の構造体から内装、キッチンやお風呂などの標準的な設備まで、家そのものを造るのに必要な全ての工事にかかる費用です。ハウスメーカーの見積比較で最も注目される項目ですが、各社で何が含まれているかが異なるため注意が必要です。

基礎工事や躯体工事(柱や梁の骨組み)、屋根や外壁、断熱材、内装の壁紙や床材、そしてキッチンやバス、トイレなどの標準グレードの設備が含まれます。ただし、ここで重要なのは「標準グレード」という言葉です。

例えば、ハウスメーカーAとBの本体価格が同じでも、キッチンのグレードやトイレの仕様が異なる場合があります。見積を比較する際は、必ずどの設備が何のグレードで含まれているのかを確認する必要があります。私たちの業界では「土俵合わせ」と呼びますが、同じ土俵の上で比較することで、初めて正確な判断ができるのです。

B. 別途工事費という落とし穴

別途工事費は、建物本体には含まれないものの、実際に家を建てるには必ず必要になる費用です。特に土地の条件によって大きく変動する項目ですので、見落とさないことが重要です。

地盤改良工事は、その土地の地盤が建物を支えられるかどうかを調査し、必要に応じて改良する費用です。軟弱地盤の土地では数百万円の費用がかかることもあります。私たちが土地探しをサポートする際、必ず建築目線で「地盤改良が必要な可能性はないか」を事前に確認するのはこのためです。

造成工事も重要です。購入した土地が傾斜地や低い場所にある場合、家を建てるために土地を平らにする造成工事が必要になります。さらに、既存の建物がある土地の場合、解体費用も発生します。古い建物の解体には、一戸建てで150万円~300万円程度が相場です。

外構工事も別途工事費に含まれます。門扉やフェンス、駐車場、玄関へのアプローチ、庭の整備など、建物の周辺に関する工事全般です。この費用は本体価格にどこまで含まれるかがメーカーによって異なるため、必ず見積に明示してもらいましょう。

上下水道やガス、電気などのインフラ引き込み工事も別途費用になります。特に土地が前面道路から遠い場合や、既存のインフラが敷地内に引き込まれていない場合は、費用が高くなります。時には数百万円単位で必要になることもあります。

エアコンや換気システム、太陽光パネルなどの空調・換気設備も、本体価格に含まれない場合が多いです。これらは建物の性能にも関わる重要な設備ですので、見積段階で必ず確認しましょう。

C. 諸費用は15~30%を占める隠れた負担

諸費用とは、建物工事以外にかかる、契約や法的手続き、ローン関連の費用です。実は、この部分が最も見落とされやすく、予算オーバーの原因になることが多いです。

住宅ローン関連の費用には、銀行の事務手数料、ローン保証料、火災保険料、団体信用生命保険料などが含まれます。多くのお客様は金利にばかり注目しますが、これらの諸費用を含めたトータルのコストで比較することが重要です。変動金利で金利が低い銀行でも、保証料が高い場合、トータルコストでは他の銀行の方が安いということもあります。

不動産取得関連の費用も忘れてはいけません。土地と建物の登記には司法書士の報酬が必要です。また、新築土地建物を取得した際にかかる不動産取得税については、軽減措置の適用条件を確認することで、税負担を減らせる場合があります。

税金としては、印紙税や固定資産税の新築減税措置も確認が必要です。新築住宅は一定期間、固定資産税が減税されます。この減税措置を資金計画に反映させることで、将来の家計管理が楽になります。

建築確認申請費用や設計監理料も、ハウスメーカーによっては本体価格に含まれない場合があります。見積書にこれらが明記されているか、必ず確認しましょう。

さらに、引っ越し費用も総費用に含めて考える必要があります。家族構成や距離によって異なりますが、一般的に20万円~50万円程度が相場です。

見落とされやすい費用をコントロールする方法

諸費用や別途工事費を正確に把握し、コントロールすることが、返済不安のない家づくりを実現するカギです。私たちが日々お客様をサポートしている中で、効果的だと実感している方法をお伝えします。

まず重要なのは、土地の条件を建築目線で詳しく調査することです。「この土地なら地盤改良は大丈夫か」「造成工事が必要になる可能性はないか」といった点を、専門家の視点で事前に判断することで、後々の予期せぬ追加費用を防ぐことができます。

次に、住宅ローンのトータルコスト比較です。金利だけでなく、事務手数料や保証料、火災保険料まで含めて、複数の銀行を比較することが重要です。私たちは「適正予算診断」という形で、お客様の返済能力と将来のライフプランを踏まえた上で、最適なローン商品選びをサポートしています。

また、複数のハウスメーカーの見積を、全ての費用を含めた総額で比較する「土俵合わせ」も重要です。本体価格だけで判断すると、別途工事費が高いメーカーを選んでしまう可能性があります。全ての費用を同じ基準で比較することで、真の意味で安いメーカーが見えてくるのです。

複数の見積比較が後悔しない選択の鍵

後悔しない家づくりを実現するには、複数のメーカーの提案を、全費用を含めて比較検討することが不可欠です。

私たちは、最大4社のプラン・見積を収集し、お客様と一緒に詳しく分析します。各社の見積がどういった内容なのか、それぞれのメリット・デメリットは何か、将来的にはどのようなメンテナンスコストが発生する可能性があるのかなど、包み隠さずお伝えします。

例えば、あるハウスメーカーの本体価格が安くても、その工法ゆえに将来的な修繕コストが高くなる可能性がある場合は、それをしっかりお伝えします。一見すると高く見える提案でも、総合的に見ると返済負担が少なくて済むこともあります。

見積比較の際には、「この費用は本体に含まれているのか、別途なのか」「各社で同じ内容が含まれているのか」という点を徹底的に確認します。例えば、太陽光パネルについて、メーカーAは本体に含めているが、メーカーBは別途という場合、本体価格だけでは比較できません。

複数社の見積を、同じ基準で「土俵合わせ」することで、本当に安いメーカーはどこか、本当に性能が高いメーカーはどこか、本当に満足度が高そうなメーカーはどこか、といった判断が正確にできるようになります。

まとめ:全費用の把握から始まる安心な家づくり

家づくりにかかる費用は、建物本体価格、別途工事費、そして諸費用という三つの要素で成り立っています。ハウスメーカーが提示する本体価格だけを見ていては、本当の家づくりの総費用は見えてきません。

特に見落とされやすい「諸費用」と「別途工事費」を正確にリストアップし、適正な予算の中に収めることが、後悔のない家づくりの絶対条件です。

27年間の大手ハウスメーカー経験と、自身の3回のマイホーム建築経験を活かし、私たちは「お客様の返済不安を解消し、最適な資金計画を立てるパートナー」として、皆様のご相談にお応えしています。

「何から始めればいいのかわからない」という段階からでも構いません。住宅のマイスター日進・名東店では、家づくりに関する全てのご相談を無料で承っています。安心できる家づくりの第一歩として、まずは私たちにお気軽にご連絡ください。

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住宅のマイスター日進・名東店
代表 宮地 覚


TEL:052-808-5551(住宅紹介部門)
公式インスタグラム:@masterofhousing(日進・名東店)
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